13 July, 2017

七月中旬

View from Kitayamasaki Pacific Ocean
 
 暑中お見舞い申し上げます。

 写真は岩手県、三陸復興国立公園の北、北山崎から眺めた太平洋。

 今年も昭文社ツーリングマップルの撮影に東北へ行ってきました。この地図はバイク乗りに特化した地図で、全国に散らばるモニターライダーさんはじめ地図編集部、そして毎年表紙を飾る個性的なライダーさんたちの主観がコメントとして落とし込まれた珍しい地図です。普通に地図を見ていても気がつかない「展望よし」「渋滞時抜け道快走路」「峠の茶屋のそばが有名」などなど、地図の情報とは別にライダー目線で感じた一言が書き込まれているので、ルート設定のイメージがしやすくて、眺めているだけで旅ができる地図です。「スピード注意」も実感がこもっています(苦笑

 撮影中に気が付いたのだけど、東北をベテランライダー賀曽利隆さんに同行するようになって今年で10年目。東北を文字通り縦横無尽に駆け抜ける賀曽利さんに車で必死でついていきながら、東北の絶景だけでなく東北の日常を写してきました。今年はそんな10年を振り返るかのような豪華なルート。
   福島西IC集合、磐梯吾妻スカイラインから蔵王エコーライン、蔵王ハイラインと乗り継いで西へ向かい、月山越え。夕日に染まる出羽三山に参り、日本海に落ちる夕陽を眺める。翌朝は鳥海ブルーラインを山形側から秋田側へ。秋田では八幡平アスピーテラインを岩手山へ向かい、そこから北上して青森十和田湖を抜けて奥入瀬渓谷から笠松峠を越えて、八甲田・十和田ゴールドラインへ入りR103を抜けて青森を染める夕焼けを眺める。
    最終日は八戸から2015年に全焼してしまった蕪嶋神社のあるウミネコ営巣地の蕪島、緑眩しい芦毛崎、種差海岸からR45を南下する。現在、三陸復興道路が急ピッチで建設、延伸され無料開放中ですが、あえて旧国道45号を走ります。国道45号は青森ー仙台間、三陸沿岸を繋ぐ生活道路。震災で大きなダメージを受けた国道でもあります。三陸復興道路の整備が進むことでそれが新たなバイパスとして機能して旧来のR45も渋滞が減り、生活道路として、観光道路として、人も物もスムーズに動いているように感じました。
 宮古の道の駅なんどで美味しいホヤ定食をいただき、その先、R45は復興の進む陸前高田、気仙沼の中心地を抜けていく。三陸自動車道、今年開設されたばかりの道の駅三滝堂で賀曽利さんと別れ、東京への帰路は常磐道を南下しました。国道6号は放射線量の関係から未だ二輪車は通行禁止区間がありますが常磐道は二輪も四輪も通行可能。しかし道の左右が人の営みを感じさせず真っ暗闇なことと現在の区間放射線量を示す電光掲示板の存在が、ここが他の地区とは違う問題と共にあることを伝えています。NEXCO東日本のサイトにも1回走行あたりの被ばく線量の目安の記載がありますが、よく理解していないものへの怖さ、見えないものへの増大する恐怖感、またはよくわからないことへの無自覚、見えないものを無視してしまう都合の良さを考えずにはいられません。ちなみに一回の走行あたりの被ばく線量は胸部X線写真の1/300だそうです。

 今回の走行距離、東京自宅から青森駅前まで行って帰ってきて1,992km。福島、山形、秋田、青森、岩手、宮城と東北縦横無尽。そして10年でまったく雨の心配なく青空の下を3日間走ったのは初めてだったかも。あ〜、楽しかったなぁ。ぼくの夏休み第一弾、無事終了です!(仕事ですw)


 下の写真は午後の日差し煌めく十和田湖の湖畔。翌朝は十和田湖マラソンが開催されることもありいつもより賑やかだった。
   東北の夏、最高です。


Sunlight through Towada Lake

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