23 October, 2018

シーズンオフの海岸で

Red motorcycle and yellow motorcycle, two men



海岸で話をした。
海を見ながら話をした。
珈琲を飲みながら話をした。
写真の話をした。
仕事の話をした。
友達の話をした。
オートバイの話をした。
いろんな話をした。

気がつくと、いまにも雨が降りだしそうだった。


Go north and hit the sea,at R8, Itoigawa NIIGATA

 長野県小谷村をあとにして向かった先は日本海。大町市から糸魚川市へとつづいたR148、塩の道から西頸城(くびき)広域農道をはしってR8へ。海岸沿いをゆくR8は快適なシーサイドラインだけれど少し山側をはしる広域農道は日本海の展望もひらけて、交通量もすくなく、森のなかのアップダウンが心地いい。夕陽の撮影スポットとして有名な名立の鳥ヶ首岬灯台の手前、名立大橋からふたたびR8にもどり、砂浜沿いを北上していく。このルートは快晴の夕方にまたはしりたい道だな。その時は北上ではなくて南下してくるのがいいかもしれない。沈む太陽と海を眺めながらずっとはしっていける。
 今回の目的地は直江津。長野市にいる先輩が海岸で珈琲をのもうと誘ってくれた。待ちあわせ場所はライダーの聖地ともいわれているらしい中華料理店、ニューハルピン

Chinese restaurant where riders gather


temporary closed...

 しかし、残念ながらこの日は臨時休業だった。期待してお腹をすかせて、はるばる来たんだけどな、と、残念ではあったけれど、まぁいい。またここへくる理由ができた。

 数件の中華料理屋やおしゃれなパン屋などを検索してみるもどこも定休日だったり、どうも今日は間が悪かったみたいだ。こんな日もあるさ、と、海沿いのなんの変哲もない定食へむかう。窓からは海がみえて、シーズンオフの観光地の、普通の食堂のいつもの昼時で満ちていて居心地がよかった。あきらめきれずにラーメンをたのんでしまったけれど、味も価格も普通だった。

Meal without characteristic features along the coast


A man who drips coffee on the coast


Drink coffee with a bowl to eat soba


 そのあと海岸で珈琲を淹れてもらう。いわゆるアウトドアでのお茶、珈琲での野点にこだわった結果、様々な工夫のみられる野点セットの中で、これは!と思ったのが蕎麦猪口のコップ。アウトドア用品を物色していると、頑丈なステンレスやホーローのマグ、または軽くて壊れる心配の少ないシリコンや木製のカップを選んでしまいがちだけど、厚手で比較的頑丈、さらにスタッキングもできてこれはいい。
 焼き物やガラスの器は野外には不向きかもしれないけれど、野点を目的にするならば、そこに気をつかえばいいことだ。なによりも温かみがある、壊れやすい器だからこその良さがある。

Red motorcycle and a man

 ミュージシャン、フォトグラファー、ライター...とひとつの肩書に括られることのない活動を、学生時代からずっとつづけてきている先輩、清水隆史さん。ぼくが突然思い立って、「オートバイでそっちへ行きますよ〜」の言葉に、二つ返事で「じゃ海岸で珈琲のもうよ」と忙しい中、まっ赤なHONDA CB400FOURに乗って直江津まで駆けつけてくれた。男二人でシーズンオフの砂浜で珈琲のんでなにが楽しいの?って笑われそうだけど、いいじゃないか、めちゃくちゃ楽しいんだから。
 このあと、すっかり雨に降られてしまい、県道37号で長野市内にむかう頃にはジーンズの裾もびっしょりに。雨宿りといいつつご自宅にお邪魔して、甘いものをいただきながら話は尽きない。すっかりお邪魔しました&ごちそうさまでした。また、ニューハルピン、リベンジですね。また暖かくなったころツーリングいきましょう。


Time of rain shelter

 もう少しだけ旅はつづきます。






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