31 March, 2015

2015年版発売しています!

_DSC5507




発売からだいぶん時間が経ってしまいましたが、世の中は桜のシーズン。
球春到来、そしてツーリング日和が続きますね!


昭文社ツーリングマップル、各地域、各タイプ、
2015年版、発売されました!


僕が撮影担当した地域は東北と、関東甲信越。
2015年版では、青森駅朝6時集合でスタートして、津軽半島を一周、
竜飛崎から北海道を眺めて、国道339号線、龍泊ラインを日本海に出たあたりが東北通常版の表紙シーンとなっています。
またそのすぐ先、日本海へ流れ注ぐ七ツ滝がR版の表紙です。
今年は、東北チームとして、通常版表紙にライダー&ライター滝野沢優子さんの独断による表紙大賞、
デザイナー大熊さんによる大熊賞の栄えある両賞をいただきました。(←クリックで授賞式の様子です…w)

(うちの父がそれを聞いて「写真会では誰も知っている栄誉ある賞だ、すごいじゃあないか」と言っていましたが、
木村伊兵衛賞ではありません。土門拳賞でもないです。映画で有名な金熊賞ではありません、大熊賞です。)



 



ごくごく内輪による賞ではありますが、参加スタッフみな情熱を持ってのぞんでいる現場です。
やはりとても嬉しく、励みになる受賞です。ありがとうございます。
そして鉄人ライダー賀曽利隆さんに感謝です!




関東甲信越版では、群馬県バラギ高原から八ヶ岳へ、その後、快晴の富士山へ。
さらには後日、房総半島の太平洋側を銚子から御宿、勝浦、野島崎灯台へと南下しました。
通常版表紙はバラギ高原近く、R版は犬吠埼を望むバックショットです。



 



来年もみなさんの旅情をくすぐる素敵な写真をお届けできるよう、がんばってきます!
と、いうことで、
Googleマップなどのネット地図にお世話になることの多い昨今ですが、電池要らずでどこでも広げられる物理地図。

さらにはツーリングマップルには、
道路状況、展望の有無、交通量の多い少ないなどの、実際に走らないとわからない情報が多数表記されています。
地域を知り尽くした担当者のオススメ食堂やグルメ、さらにはルートやコースなどのアドバイスも多数。
部屋で広げるだけでうずうずと旅心をくすぐる地図になっています。



ライダーへも、ドライバーへも、ポタリングのお供にも、もちろん徒歩旅にも。
ぜひ、お手元に一冊どうぞ♪





04 March, 2015

ねこログ展に参加します。

763_13
先月、Wacca池袋にて開催された「猫の世界」展、
東京猫色にて急遽の参加決定で、告知も十分にできなかった中、
足を運んでくださった皆さん、気にかけてくださったみなさん、ありがとうございました。






引き続いて、ありがたいことに声をかけていただいて、
今週末、3月6日(金)より浅草橋で開催されるねこログ展にも
東京猫色にて参加させていただくことになりました。
明日、搬入です。


ねこログ展

3月6日(金)から3月15日(日)
浅草橋TODAYS GALLERY STUDIO
個人として20カットほど、東京猫色としてはA3ノビを中心に65カットほど展示予定です。
【開催日時】201536()315()10:00-21:00(最終日は19:00まで)

【入  料】500 / 先着2000名様にネコカフェマップ付き

(東京猫色ではポストカードプレゼントを考えています)

【会場】TODAYS GALLERY STUDIO  111-0053 東京都台東区浅草橋5-27-6 5F
http://www.tgs.jp.net/access.html 

JR総武線「浅草橋駅」西口出口より徒歩7
都営浅草線「浅草橋駅」A4出口より徒歩7
都営大江戸線「蔵前駅」より徒歩13


【主 催】株式会社BACON



在廊予定は
12日(木) 13:00-19:00

その他の日程の在廊予定は現状、未定ですので、
Twitterなどで最新情報をご確認ください。
     

出展作家紹介、詳細はこちらをご覧ください。
http://www.tgs.jp.net/nekolog.html

ねこログ展全体では、8組11名で約200点を超える展示となります。
あえてコンセプトを設定せず、いろいろな作家さんに声をかけたそうです。


有料展示となることが、本当に心苦しいのですが、
展示枚数も大幅に増やして、
メンバーの世界観が混然となった東京猫色をお見せできると思っています。
また、プレゼントとしてポストカードも多種用意させていただきます!
(数に限りがあるため、期間前半がオススメです)

作家ごとのいろいろなアプローチの違い、様々な表情の猫、ねこ、ネコに
会場は埋め尽くされると予想されます。

ご来場お待ちしております!




本日の東京猫色も更新しました♪

03 March, 2015

つかうということ。

皮を鞣し(革という字に柔という字を並べて、なめしと書きます)それぞれに切り出して、使う人の手によってひと針ひと針縫って作られた暮らす道具たち。
写真は小谷村つちのいえにてワークショップ主催くらしての前田聡子さん。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
長野県小谷村にて開催された「鹿の解体と皮なめし、くらす道具」 第2回に参加してきました。

前回、皮は一晩石灰水に漬けて残った肉を剥ぎ、毛をある程度抜くところまで進め、
その後ひと月の間「くらして」の方々が、ミョウバンと塩に漬け、柿渋、栃のアクによってタンニンなめしまで進めてくれました。
僕らがひと月ぶりに再会した皮はタンニンなめしを終え、よく乾燥されて半分くらい革の状態。
ヤスリや軽石で表面を滑らかにして、ひまし油を塗り込んで、あとは揉みしだく。
とにかくひたすら揉んで、巻いて、折り曲げて、皮を革へと仕上げていきます。
Deer skin






閑話休題 ちなみに  ひまし油(蓖麻子油)は、唐胡麻の種子から採取する植物油の一種。  
     英語表記は castor oil 。エンジンオイルで有名なカストロール社の社名の由来ともなっているそうです。
     以下、Wikipediaより引用:いわゆる「カストロールの香り」という言葉は1960年代から使われており、
     当時のカミナリ族が使用していたオートバイの大半が2ストロークエンジンで、スタイルがレース指向だったので、
     当時の植物性レーシングオイル「カストロールR30」を使用する者が多く、
     ひまし油ベースのこのオイルの強烈な甘い香りを称して「カストロールの香り」と言われる
The skull of the deer
今回の食卓は、第1回目の時の鹿肉をカツにして。
そして小谷村の笹ずし。
具材のフキも、野沢菜も、それらを包み込むくクマ笹も小谷のもの。
冬のこの時期の自分たちのために、そしてまだ見ぬ客人たちのために、
夏の間に採り、調理、処理をして準備をしてきた食材。


第1回の時は鹿の皮を剥ぎ、解体し、部位ごとに切り出す作業。
そしてそれを焼き、煮て、美味しくいただいてきました。
生きものを殺し、食べるということがどういうことなのか。
普段、考えることの少ない、目の前のもののむこう側にある景色を、自分の手で触ってきた感覚でした。

想像力。

いつもの食卓に、この感覚はない。必要もないのかもしれない。
でも、そうして「いただく」という気持ちを、時々思い出さないと、
当然のように今あるこのいとなみは、続かないんだよ、ということも僕たちは実感できていない。




たくさんの生きものを食べることで、たくさんの命をいただくことで、僕たちは生かされている。
人は、その命を作りだすこともできないし、木の枝一本、一切れの皮だって生み出すことはできない。
たべるということも、つかうということも、
それは、費やし消える「消費」ではなく、かたちを変えて繋がっていくことなのだと思う。




今回、小谷村へ行ったのは、2月21、22日。
天気も良く、前回よりも上着一枚いらないくらい、あたたかい。

In a grove

Weather to perform a thaw

Way home to Tokyo
Deerskin book jacket 1
Deerskin book jacket 2


帰宅した自室にて、自分が解体し食べた鹿の革を、触る。
そして手触りを確かめながら、この冬の2回のワークショップを思い返す。

前回は視覚、嗅覚。そして味覚をフル回転させた。
今回はこの触覚。
こうして、いつまでも触れることができるというのは、すごいことだ。
僕はこのブックカバーにメモ帳を挟み込み、気になることや大切なこと、
浮かんでは消えてしまういろんなことを自分のために書き込んでいこうと思う。

そして、聴覚。
2月の信州に一晩中凍ることなく雨音のように聞こえていた雪解けの音。

春はあともう、ほんの少し先。