19 December, 2015

武蔵野夕暮れ

Musashino Winter 2015

空気が冷えてきた。

 この季節、東京の空は、朝から晩まですっきりと晴れる日も多い。日が短く、気がつけばずいぶんと傾いている太陽。陽の光の色も青から白へ、黄色、橙色へ沈んでいく。空の色も一日中グラデーションを変えていく。そんなイメージ。

 物悲しいのは冬だからというわけではないんだけれど、こうして立ち止まりたくなるのは、空の変化がめまぐるしくて、とてもついていけそうにないからかもしれない。

Sunset through fence


今日も暮れて終わる。今年ももうすぐ終わる。
そして朝が来たら、また新しい一日だね。









08 December, 2015

最近食べたもの

The curry is a drink.

撮影の合間の昼ごはん。
毎回、いく先々でなにを食べるのか楽しみですが、カレー縛りという案件が続いています。
(カレーは仕事じゃありませんw)

神保町の「メーヤウ」に久々に行ってみた。何年ぶりだろう。場所は間違いないんだけど、店名が「ばんび」に変わっていた。メニューは変わっていない様子だけどあまり覚えてはいない。そもそもぼくにとっての「メーヤウ」は信州大学松本キャンパス近くにあるカレー屋さんで、まだコンビニエンスストアもそう多くなく、国道まで行かないと牛丼屋もなかった1990年代の信大学生のソウルフードだった(ような気がする)。上京して東京でメーヤウを見つけた時には感動した。頼んだのはバターチキンカレー。味は懐かしいけれど、店名がメーヤウでないと郷愁は少なめだった。帰宅して調べてみると創業が信濃町店だったり、早稲田店で修行した方が松本店をOPENしたりといろいろ歴史があるようです。そうか、都内にもけっこうあったんだね。今度は早稲田店へも行ってみようかな。

写真は池袋の「カレーは飲みもの。」。えええ!?という店名とは裏腹にコクのあるスタンダードなカレーに大根が美味しい。選べるトッピングが面白く、途中からレモン、ハバネロ、チーズで味を変えるというのも、食べていて面白かった。

今回一番、グッときたのは白銀高輪の「キッチンモモ」。その日、ランチ難民になりつつカレーを半ばあきらめていた一行の目に飛び込む黄色い看板にカレーの文字。路地全体に漂う香ばしいカレーの匂い。間違いのない町のカレー屋さん風情。腹ペコのぼくらに強烈な感動を残す普通のカレー。ああ、これがカレーだな。写真を撮ることも忘れ、味わいながら大盛り完食。らっきょうは山盛りおかわりで。ランチタイム後のためカツカレーは売り切れだったのと、今度、夜メニューにある牛スジ煮込みカレーをランチでも提供すると聞いて、再訪を誓ったのだった。

都内各地に行くたびに近隣のカレー屋を探す。探すとけっこうあるもので、それぞれ個性的だったり、定番だったり、とても興味深い。美味しいお店を見つけると、ついついそこへばかり通ってしまうぼくですが、毎回、新しいお店を開拓していくのも、ドキドキしてまた面白い。もうしばらくカレー縛り、続きます。




ところ変わって、東急世田谷線に久々に乗りました。渋谷からほど近い三軒茶屋を始発で出ての、このローカル感、とてもいいですね。沿線散策したくなる路線です。
Tokyu Setagaya Line14 Station of Tokyu Setagaya Line
fried rice with salt-fermented squid
塩加減とコクのバランスが絶妙な塩辛チャーハン。

芳ばしい皮つきのまま揚がったゴボウの唐揚げは、
リンゴのすりおろしとニンニクが効いた醤油ダレで。
もちろん、ご飯ものや和風なものだけでなく、いろいろつまめます、
エビとマッシュルームのアヒージョ。

でもやっぱり、
salted salmon roe & fermented soybeans on the rice
筋子納豆ごはん!!

これは美味い。これを食べたっかたのです〜♪

この日いただいたのは駒泉、作田と田酒。ねぶた漬けをつまみに青森の地酒を堪能してきました。
お世話になっている編集さんのお兄さんが、郷里、青森の地酒、料理を看板にしたお店を開店されたと聞いてずっと気になっていたお店。編集さん、スタイリストさんと気のおけない仲間との楽しい会話と、静かでアットホームなお店の雰囲気に、終電近くまでまったりのんびり。あ、ひやおろし頼み忘れた(w
今年ツーリングマップルで走った津軽岩木山から八甲田〜八戸を思い出しながら、青森の味を楽しみました。またいくぞ、青森。またくるぞ、若林まで。

酔処 みね
世田谷区若林3-36-8 2F
03-5431-5457
世田谷線若林駅から徒歩20秒の青森です。


Station of Tokyu Setagaya Line 2








食べものの話ばかりになってしまいましたが、食べもの話は、やっぱりとても楽しい。世界中のだれもが、どこにいてもなにかを食べて生きているんだもの。




Pink rose in the warm sunshine







22 November, 2015

ここのところ

From the underground bottom



なんだか忙しいです。


10月末まで、11月の予定なんて真っ白で、
「今年はお酉様に3回も行けるなぁ」なんて思っていましたが、
まだ熊手を返しに行けてません。

三の酉は29日。






さて、すっかり告知もできずにいました。



作りおきおせちの本


枻出版社さんで毎年発売していたおせちの特集本を再編集して、
あらたに半日で作れるシンプルおせちや、
ワインにも合うフリースタイル作りおきおせちなどを撮り下ろして収録してあります。
(表紙のおせちは半日で作れるコース!!)
巻末の持ち寄りおせちのローストビーフもとても美味しかったです。


版形もいつもより大きくて、お得な¥900−!
いつものお正月にちょっと新しいレシピを足したいときにもお役に立つと思います。
書店などでぜひぜひお手にとってくださ〜い。

 「作りおきおせちの本」 ei cooking 枻出版社より発売中です!







そして、


大盛況で開催中です(ってきいてます。)
実はこんな調子で、まだ行けていません(涙

今回、『東京猫色』から5人で1枚づつ、B0サイズの大判プリントで出展しています。
40組を超える作家さんが1000点を超える猫写真を展示しています。

明日、23日(祝)18:00(最終入場17:30)までの開催です。

横浜観光とあわせてぜひ、赤レンガ倉庫へお立ち寄りください♪



さて、と、

現像、やっと終わった・・・。
ということで、これから横浜へ向かいます。
明日も午後から在廊予定です。

いってきま〜す♪












03 October, 2015

Oiso

Oiso to look at from under Seishou bypass


大磯へ。

いつも西湘バイパスを通り抜け、都心から伊豆・箱根へ移動してしまうけれど、
自動車の移動の速度ではない中に、いとなみはあると思った。



Oiso in fall,Kanagawa




都心から大磯に移り住んで7年。
地元である大磯を取り続けてきたPhotographerの小澤忠恭さんの写真展。
そのお人柄とギャラリーの居心地の良さと、初めて歩いた大磯の余韻と。
日暮れまですっかりお邪魔して楽しい時間を過ごしてきました。

会期は週明け6日まで。おすすめです。




小澤忠恭写真展「私版大磯百景」 2015
 期日 : 2015.9.18~10.6
 場所: 「ギャラリーさざれ石」
    神奈川県中郡大磯町大磯1174
 tel 0463-67-9662
11:00〜18:00
入場無料。






















29 September, 2015

夕暮れ時の車窓

Sunset from the train window.



ひさしぶりに電車に乗って遠くへ来たよ。

刻一刻と変わる夕焼け空を映し、
スクリーンのように流れる車窓の景色から目が離せなかった。




そろそろ鍋でもどーですか?

_DSC2794


鍋料理:鍋料理(なべりょうり)は、惣菜を食器に移さず、調理に用いた鍋に入れたままの状態で食卓に供される日本の料理。鍋物(なべもの)、あるいはただ鍋(お鍋)と呼んで指す場合もある。複数人で鍋を囲み、卓上コンロやホットプレートなどで調理しながら、個々人の椀や取り皿あるいはポン酢やタレなどを入れた小鉢(呑水という)に取り分けて食べるのが一般的である。特に冬に好まれる。〜 Wikipediaより

いろんな食材をひとつの鍋に入れて調理する。煮込み料理のようにじっと待つこともないし、目の前で火加減や食べ頃を見ながら、熱々をふ〜っ、ふっ〜しながらいただく。お肉も、野菜も一緒にいれていただく。〆はうどんか、雑炊か。ラーメンにしたっていいし、パスタやリゾットなんてのもアリだ。鍋って自由だと思う。でも、だからこそ、なんでも入れて煮ればいいってわけではなくて、素材の相性や、出汁、つけダレ、そして鍋の味付けですべてが決まる。なにしろ旨味も調味もひとつの鍋中で完成していくんだから。準備の手数も洗い物も少なくて、寒い日には心も身体も、部屋だって温まっちゃう。

夏は過ぎ、去ってしまいました...ので、そろそろ、鍋でもしませんか?

基本の鍋からバリエーション鍋、〆の一品まで、たくさんの鍋が紹介されています。表紙の「シンプルきりたんぽ鍋」は、軽くつぶしたご飯をまるめてごま油で焦がし焼いて鍋に入れる簡単きりたんぽ。お焦げとゴマ油の香ばしさ、汁を吸ってホロロとなるもっちりきりたんぽ。絶品です。缶詰で作る手軽なお鍋もとってもお勧め。ほかにも...というか、どのページをめくっても鍋、ナベ、なべの一冊。(ちなみに全部、食べました♪鍋レシピチームのみなさん、ありがとうございました!ごちそうさまです!)

植松良枝先生著 「簡単!らくうま!鍋レシピ」は、
9月28日 ei cooking 枻出版社より発売中です!













GUNDAM,Backside view.


週末はお台場へ潜入。




Sunset View of Tokyo bay area

デックス東京からの東京湾岸の夕景。
(画像クリックでもう少しだけ大きく見えます)

GUNDAM,Odaiba Tokyo.


子どもたちと朝から晩までたっぷり楽しんできました♪





27 August, 2015

8月27日

Sleeping in the afternoon

 きょうは誕生日。
健康に日々を過ごせることに感謝して。一緒にいられることに感謝して。
去年までは一緒だった猫のかえで。きょうは命日。まずは彼女のお墓まいりから。
きょうはそういう日。とても懐かしい日。






Ozara-okazu ,ei-publising ,Summer 2015



 こちらも誕生日。
熱を使い続ける料理撮影の現場は冷房を全開に効かせてもなかなか冷えず、汗、ダラダラで。でも、大皿料理がテーブルにジャンジャン並んで、笑顔が絶えず、撮影が終わってしまうのが少しさみしい、まるで夏合宿のような現場でした。大皿おかずチームのみなさん、ごちそうさまでした!またやりましょう〜♪
ひとつの大皿でドカンとテーブルに出てくる料理を、みんなで取り分けつまみながら食べると、そこには自然と会話が生まれて、おなじ皿のメシを食べる連帯感が(笑
パーティーにももちろん、普段の食卓にこそ大皿おかずはオススメです!


本日、8月27日 ei cooking 枻出版社より発売です!






NEW & OLD


 カメラを買い換えました。
サブカメラに使っていたNikon D700をD750にリプレイスしました。D700は6年目になるのかな。ぼくの初めてのフルサイズデジタル一眼レフカメラ。塗装もはげて傷だらけで、槍ヶ岳で水没もしたし、けっこう荒く扱ってもトラブルなく、現場で常に「撮る」ことができるカメラでした。いいカメラだったけど、シャッターも15万回を超え、当時、絶賛された高感度耐性も今やエントリークラスに劣るレベル。今、メイン機として使っているD3Xが高感度を苦手としていることもあって、思い切って買い換えました。今月、早速現場に投入して気づいた点をいくつか。

まず、今までのNikonフルサイズ一眼レフ機にくらべ圧倒的に小さい、軽い。そしてグリップ感がとてもいい。これは写真に写っているもう1台のカメラ、Nikon FE2にバッテリーグリップをつけた感じの握り込みに似ていてとても好印象。軽さは昨今のミラーレスには及ばないけれど、カメラは軽ければ軽いほどいいというものでもなくて、撮る時も持ち歩く時もある程度の重さがないとぼくはなんとなく不安。シャッターを下にして縦位置に構えて撮る時、おデコで液晶モニタ脇の設定ボタンを押しこんだままダイアルを回してしまい記録形式などが変わってしまったのは要注意。バッテリーは思いのほか、もたない印象。D3Xは大容量なのでともかく、液晶の大型化やライブビューも多用できるからかD700と比較して2割ほど早い印象だな。
バリアングルで可倒する液晶モニタでのライブビューは本当に使いやすく、首からぶら下げたカメラを上から覗き込むようにして撮れるのはまるで二眼レフカメラのようで、子どもたちを撮影するのにも目線が下がって相手に撮られている意識をさせずに向かい合えるので重宝してる。高感度はD700でぼくの許容範囲だったiso1600を大きくこえ、iso6400までは常用できそうなノイズ感。手ぶれ補正を搭載したレンズと組み合わせれば、記録するだけであればほとんどのシチュエーションを手持ちで撮ることができる。
予想外に好感触だったのがAF。ツーリングマップルの撮影でのバイクの撮影シーンなどにおいてD3X、 D700の2台体制での動体撮影は厳しいところが多く、なかなかオートでピントは追い続けてはくれなかったのだけれど、今のカメラはこんなに追うのか!というほど、D750は動いている被写体を追いかけ続けてくれる。来年度版のツーリングマップル関東甲信越版での走行シーンはほぼD750で撮影したカット。シャッターフィーリングは、最初はガッカリするほど軽く、頼りないものに感じたけれど、これも慣れです、きっと。D200もこんな感じだったような気がする。やはりD3Xのシャッターのキレ感はやはり最高で、D750がソフト面でいいカメラであればあるほど、D3Xのカメラとしてのハード面の良さが身に沁みてくる。しばらくは静物、スタジオ撮影はD3Xメイン、動体、暗所ではD750メインという形での運用に落ち着きそう。
D750のRaw画像はAdobe Lightroom5でも対応しているけれど、スタジオなどでPCにカメラを直結して撮影するテザー撮影はLightroom6でないとできなかったというのが一番の予想外の出費でした(涙
撮る気にさせるカメラ、であるし、言い訳のできないカメラなのかもしれない(苦笑 
さぁ、撮るぞ〜!





告知がずいぶん遅くなっていまったけれど、前回、東京猫色で展示させていただいたTODAYS GALLERY STUDIOにて今月末30日(日)まで「猫休み展」が開催中です。
普段はドキュメンタリーな視点から野良を追っている方も、今回は力の抜ける、ほっとする展示・・・になっているそうな。実はまだぼくも行けてなくて、今週末に駆け込んできます!

at book cafe


もうひとつのご案内は、イラストレーターの漆原冬児さんの個展「再編する挿絵」。ふだん連載小説の挿絵は、単行本として再編されなければ、週刊、月刊ともに読み捨てられ、消えていってしまうけれど、そういった挿絵を集め並べた展示。オイルパステルで一枚一枚描かれた挿絵の原画は、空ひとつとっても様々な表現でかき分けられており、モノトーンでもこれだけの表情が違ってくるのかとまず驚きました。写真、絵に興味のある方はオススメです♪
会場となっている築地ふげん社は印刷会社が運営するコミュニティスペースで、ブックカフェを併設してあります。展示や本は無料で見ることができます。漆原さんの展示は9月5日までですが、10月からは山岳写真家 水越武さんの展示も予定されています。ブックセレクトもツボにはまるセレクトで「愛しのチロ」はもちろん「猫と庄造と二人のをんな」や出久根達郎氏がでてくるあたり、猫本好きにもたまらない本棚となっていました。子ども向けの絵本もセレクトしてあるので、子どもと一緒にいっても楽しめます。実際、うちは漆原さんの展示を見に行ったのに子どもたちがそれぞれに読書して、みんなでまったり過ごしてきてしまいました。とても居心地のいい場所でした。またいこうっと。



今週はお盆明けの取材撮影もひと段落。8月の東京とは思えない涼しさの中で、ゆく夏を惜しむ。来週から、バタバタと慌ただしくなってくるので、今のうちにね。
夏休み、楽しんでおこうと思います。




26 August, 2015

Atami SunBeach,ITOU,Sizuoka




Fireworks Atami,ITOU,Sizuoka



Summer sky,Anjyo,AICHI



Summer clouds




flowers for a butsudan






Sky of Bon festival dance meeting place



Bon festival dance meeting place


HANABI,KARIYA,Aichi

Curtain of a lace shaking for wind



Thunderhead of the cloud over there



Sunflower of the smile








夏、たのしんだ?

もう少し、もう少しだけ、夏。








東京猫色も更新しました。

08 August, 2015

8月

The dandelion at Atomic Bomb Dome, Hiroshima



昭和20年8月6日、広島に原爆が落ちた日。ぼくの祖父母は広島にいた。そのことを子どもの頃に母から聞いていたけど、詳しいことは聞かなかったし祖父母も話さなかったように思う。昨年、はじめて広島平和記念公園を訪れて、その時に祖父母がいた場所が己斐町だということを聞き、爆心地から3kmというあまりの近さに言葉を失った。
その3日後、長崎に原爆が落ちた日。妻の祖母は結婚して佐世保にいたが、長崎の実家にいる家族を失った。終戦後に家族を探しに長崎へ戻り、その様子に絶望したと祖母に聞いた。それまでに知っていた戦争、原爆、終戦。どこか本やテレビの中のことのように実感の伴わない知見だった70数年前の日々の「糸」が、するすると伸びてきて自分の家族に繋がり結びつく瞬間だった。この時代に生きる人は、いまここにいる人たちは、だれもがみんな例外なくその「糸」に繋がっている。



Hiroshima Peace Memorial Park



Atomic Bomb Dome, Hiroshima



そしてぼくも、繋ぐ。



24 June, 2015

第10回乗鞍天空マラソン

                         写真は2013年、第8回大会の折り返し山頂エイドから。


 週末、6月21日、第10回 乗鞍天空マラソン走ってきました。
長野県と岐阜県の県境に位置する乗鞍岳を目指して、標高1500m地点から県道84号線、乗鞍エコーラインを駆け上がり、2700mまで18kmのヒルクライム。その後、12kmの下りを一気に降りる30km、標高差1200mのマラソン。
 長野県側の乗鞍エコーラインと岐阜県側の乗鞍スカイラインは2003年、マイカー規制が行われるまでは自動車で行ける日本最高地点だったので学生時代よくバイクで登った思い出深い道。そこを足で登るって、もはや登山だ。途中森林限界を超える標高2500m付近からは3〜4mほどの雪壁が残り、山頂の大雪渓ではまだこの時期、熱心なスキーヤーたちがシュプールを描いている。
 ふだんは増加し続ける体重をコントロールするために家の周りを走っている程度なのでマラソン大会やレースとは縁遠く興味も湧かなかったのだけど、このアホみたいに登って降りる過酷なレースを知り、思い出の乗鞍高原への郷愁と雪壁を走る非日常感、そして山頂からの絶景にすっかり心酔してしまい、気づけば3年連続のエントリー。


 でも雨でした(泣

 週末は全国的に大荒れの天気。山頂付近は気温5℃。雨風も強く体感的にはもっと寒い。8:00amのスタート時は小雨パラつく程度でしたが11:00頃風雨強まるとの予測で、レース途中でコース短縮をして15.5km付近で折り返し、山頂、雪壁まで行くことができませんでした。大会スタッフも苦渋の決断だったと思います。(苦渋の様子はこちらのブログ)第9回の去年も雨だったんだよね。今年ほどひどくはなかったけれど。
 山は雲に隠れ、新緑は雨に濡れ、寒く、そしてなにより延々続く登り坂・・・いったい僕は、なんのために走っているのだろうと自問自答しながら、まわりをみればそんな人ばかり。みんな上を目指して一歩一歩登っていく。なぜか可笑しくなって笑えてきた。たぶん、あれだ。過酷で困難な状況になっても笑顔で歯を食いしばってがんばる、ふんばる、その訓練だな、これは。この状況が心底楽しめないとただの苦行です。
 乗鞍大雪渓Websiteによると、第2回大会が雨、第3回は大雨で折り返し12kmにコース短縮、第4回も雨で15km地点で折り返しと天候にだいぶ左右されている様子。考えてみれば、ここは標高3,000mに近い場所。山の天気は変わりやすく標高が上がれば真夏でも体温低下などの危険がある場所。感覚的には夏山登山だと思ってもいいのかもしれない。そこをこの上なく軽装でしかも体力を疲弊させて登ってくるわけだから、安全のためのコース短縮というのはいたしかたないことなんだろう。
 距離は短縮されているけれど、3回目の今回、歩かずに登り切るという目標は一応達成。昨年よりも条件は悪かったけれどラップタイムも早くなっている。あとはやっぱり景色、だよね。残念だったけれど、このひどい条件の中、ニヤニヤ笑いながら最後まで走りきったことは、よかったと思う。でも、なかなか友達は誘えないし、人にお勧めできるかというと、この雨ではね。次は・・・もういいかな。「もう、こんなアホみたいマラソン、二度とでません」って去年もいった気がするけど(苦笑

 というわけで、写真もほとんど撮ることもなく、ひたすら雨の中駆け抜けた日曜。レースを終えて凍えた体を温泉で温め、美味しいそばを食べてさてお山を降りるか・・・って頃になってキラキラと陽射しが射してきたよ。そんなもんだ。今回は山の神様に「今日は上までは来るな」って言われたんだな、きっと。じゃ、あらためてまた出直してきます(笑

 以下は、3年前の過去最高に天気が良かったという第8回大会の様子。これを見ると、辛かったことを忘れてついついエントリーしてしまうのだ(笑
 お日様のちからがどれだけ世界を美しくしているかを実感します。

                                 スタート地点から見える乗鞍岳。あの雪渓の麓まで行って降りてくる。

          つづら折りの県道84号線、乗鞍エコーライン。通行可能なのはバスかタクシー、自転車、そして徒歩のみ。

                                 15km地点、位ヶ原山荘のエイド。ここから勾配は一気にキツくなる。


                              くどいようですが写真は2013年 第8回大会の過去最高の好天時のものです。
                                          今回はこの辺りで折り返しになってしまいました。







 山を降りて安曇野市を通過、国道19号を北上して長野市へ。大学の先輩と飲みたくて。Facebookなどで近況はお互い知っているのだけれど、もう10年くらい会って飲んでいない。会いたい時に、会いたい人にできるだけ会っておきたいものです。
 夕方前に到着して夕焼け空ににわか雨降る善光寺へ。ご開帳には間に合わなかったけれど、静かな境内の善光寺がぼくは好きだ。ふと山門に「仏足跡へお参りをどうぞ」との立て札。足腰にご利益があるとされる仏足跡石はすっかり夕立に濡れていたけど、手のひらを当ててなで回した。すでに痛む筋肉痛には、すぐにはご利益はないと思うけれどね。
 その後、権藤アーケードでしっぽりたんまり飲んで真夜中まで楽しい宴でした。先輩のバンド Uncle Toxicは来週末、ネオンホールでライブの予定だって。今週だったら見に行けたんだけれどなぁ。そういえば来年夏はネオンホール奴らが帰ってくるって言ってたなぁ。今から予定しておかないと。






天空マラソンの参加賞のTシャツ。
毎年、大会のカウントが入るんだけど、
今年は第10回と『天』空をかさねて『TEN』


来年は11、ELEVENだね。
さてさて、やっぱり気になるなぁ(笑


たくさん遊んで、放電充電完了です!
さ、今週は撮影いっそがしいぞ〜!!

では、行ってきます〜♪










22 June, 2015

夏至

The summer solstice





ざくろの花にびわの実、あじさい。

夏至だよ。