Nakano Station North Exit intersection
子供の頃、わからないことは大人に聞いた。大人は全部知っている。知っていることがだんだん増えてきて、それが大人になるってことなのかと思っていた。でも、実際は世の中よくわからないことの方が圧倒的に多くて、実はわかっていることばかりで自分の周りを固めて無駄にドキドキハラハラしないように日々をつまらなくしていくことが大人になることのようだった。
新しいことをすると、できないことの多さに唖然となる。何一つできない。意味もわからない。でも一つづつ「あぁ、そうか」「なるほど」というものが増えていって、でもやっぱり上手くできない。少しできるようになると、頭で理解していたことの意味が違う角度で見えてきて、思ったような動きが少しづつできるようになっていく。その繰り返し。
すでに知っていることでも、気がつかなかったことがそこには隠れていたり、わかったつもりになっているだけで全然ちがう考え方がそこには流れていたり。時が違えばそのものの見え方も、自分の見方も変わってることも頭では理解していても、なかなか体感するのは難しい。
写真や絵は視覚的に目の前にそれを見せてくれる。「アァ、こんな風に世界を見ているのか」って。見慣れた世界を一変させる力が写真にはあるよね。自分が撮った写真がいつまでもモヤモヤと心に引っかかったり、あの時のことをその時以上に鮮明に思い出させたり、ハッとさせられたり。時に写真は、撮った自分でさえも気がつかなかった心の機微を映し留める。だから写真って見るのも撮るのもやめられないんだよなぁ、きっと。
もっと無駄にドキドキハラハラしないとね。ワクワクするよね、知らないことばっかりに囲まれているって。
Near the top of Okutama Nanatsuishiyama mountain peak
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