11月の信州。終わりかけの紅葉と、標高の高い山上は白く、青空の下、いつも以上に街並みがカラフルに感じる季節。
ひさしぶりの長野行き。友人の秋元紗智子さんが出演するライブへ。ドラムの鴨さんは大学の先輩。大学時代から長野を中心に伸びやかに活動を続けている二人。場所はもちろん長野のライブハウス ネオンホール。”ナイスミドルアワー”と名付けられた素敵なイベントへはファンキーピアノ弾き語りAnieky A GO GO、ブルージーなバンドサウンドにナイスミドルな切実な叫びが肌身に沁みる無礼講ロッカーズ、大人なピアノサウンドにパワフルで情感たっぷりのシャンソンが響くTina-Kが参戦。えびす講煙火大会で賑やかな長野の夜に静かに、熱い、大人な時間。爆笑しながらも、しんみりと、美味しいお酒と一緒にナイスミドルな時間を楽しみました。ライブ後は長野の夜でいろんな意味でおそらくもっともディープな場所で音楽談義。なんて贅沢な夜。
翌日は長野の出版社オフィスMの4Fギャラリースペース”からこる坐”にて緒方真太郎 回顧展を見て、1FのBookCafeまいまい堂にて編集長と写真談義。写真家 本橋成一さんと親交の深い編集長 村石氏の含蓄ある鋭い視線をひしひしと感じながら、目の前にたくさんの写真集を広げてヒリヒリとして、けれどもとても熱く、笑いの絶えない時間だった。あんまりにも話が尽きず、ついつい長居をしてしまって慌てて次の場所へ。
翌日は長野の出版社オフィスMの4Fギャラリースペース”からこる坐”にて緒方真太郎 回顧展を見て、1FのBookCafeまいまい堂にて編集長と写真談義。写真家 本橋成一さんと親交の深い編集長 村石氏の含蓄ある鋭い視線をひしひしと感じながら、目の前にたくさんの写真集を広げてヒリヒリとして、けれどもとても熱く、笑いの絶えない時間だった。あんまりにも話が尽きず、ついつい長居をしてしまって慌てて次の場所へ。
今回の信州行きの目的は3つ。ひとつは昨夜のナイスミドルアワー。もうひとつは現在、信州新町美術館にて開催されている清水隆史 写真展「nagano style 2003...2017」。清水隆史さんは長野を中心に活躍されている写真家で大学の大先輩。ネオンホールを立ち上げたバンドマンでもあり、地元紙を中心に執筆もされている編集者でもあり、ナガノカルチャーを牽引してきた立役者。現在は「OGRE YOU ASSHOLE」のベーシストとして活躍もされている。学生時代からぼくにとってはすでに雲の上の存在で、すごいなぁ、かっこいいなぁーと憧れの人。彼の撮る写真が好きで、今回、フリーペーパー日和にて長期連載してきた人物写真を94点セレクトし展覧会を開催すると聞いて、いてもたってもいられなくなって来たのだ。
信州新町美術館は閉館が早く16:30。最終入館時刻ギリギリ間に合うかな〜というタイミングで到着したが、なんと休館日。。。前日23日の勤労感謝の祝日の振替休みでみること叶わず、トボトボと安曇野の実家へ。翌朝朝一番で出直すことになったがこれが結果的には大正解だった。
信州にゆかりのある人、かかわりを感じ信州で生きているかた、旅の途上、信州に滞在するものたち、94組の人物写真、それぞれにエピソードがあって厚みがすごい。2003年から2017年までと撮影期間が長いこともあり、2017年現在、どうされているかまで追加取材されている。清水さんが撮影時にインタビューして書き起こしたキャプションを読みながら、ひとりひとりの前に立つと、撮影されるまで、撮影された時、そして撮影されたその後までが浮かび上がってきて、じっくりと時間をかけて回りたくなる。閉館前30分じゃ足りないよね。
前日、まいまい堂で村石編集長と話をしているときに、ポートレイトで有名な写真家 鬼海弘雄さんが浅草寺の境内で何十年にも渡って人を撮り続けているという話が出た。以前、Workshop2Bで教えていただいたこと。鬼海さんの写真はシンプルな背景に一日中フラットな光が回る場所で、一定の状態、距離感で撮影されている。それは、写真的なドラマチックな光やアングル、シチュエーションを排除することで”ひと”そのもの、それだけを、本質を、写し留めようとしているから。そういった信念と、試み、そんな話だった。
前日、まいまい堂で村石編集長と話をしているときに、ポートレイトで有名な写真家 鬼海弘雄さんが浅草寺の境内で何十年にも渡って人を撮り続けているという話が出た。以前、Workshop2Bで教えていただいたこと。鬼海さんの写真はシンプルな背景に一日中フラットな光が回る場所で、一定の状態、距離感で撮影されている。それは、写真的なドラマチックな光やアングル、シチュエーションを排除することで”ひと”そのもの、それだけを、本質を、写し留めようとしているから。そういった信念と、試み、そんな話だった。
清水さんの写真はそれとは対照的に生活感溢れる場所で、外だったり、屋内だったり、その時その時の光線で撮影されている。そういった場所、空間の濃密さが、その人が信州にいる意味、そしてその暮らしをよりリアルに映し出している。写真はシャッターを切って露光された1/125秒ほどのわずかな時間でしかないけれど、そこには一瞬をはさんで連綿と続いているその人の前後が確実に記録されている、そう感じる厚みのある展示だった。会期は来年二月までと長いので、ぜひ、おすすめです。
長野の街並みを清水さんの視点で撮影した「見慣れた街・見知らぬ表情 〜長野市の「知られざる風景 」50選〜」が現在、長野県内の平安堂書店にて発売中。こちらも、写真というものがただ一面的に写っているものを表現するだけでなくて、背景や歴史、そしてそこに関わるひとと暮らし、たくさんの軸を持つことでものの見え方がかわってくる、面白くなってくる、それに気づかせてくれるディープな一冊。時間をかけて、じっくりゆっくり楽しみたい。
長野の街並みを清水さんの視点で撮影した「見慣れた街・見知らぬ表情 〜長野市の「知られざる風景
清水さんからC-41カラー現像処理できるモノクロフィルムNEOPAN400CNを数本分けていただいた。国内のNEOPANはモノクロ現像しかできないはずだけど、これはイギリス?のFUJIFILMで販売中のものらしい。中身はILFORDのXP2と同じ?か、どうか、ひさしぶりにNikon FE2にフィルム詰めて撮りにいこうと思う。清水さん、ありがとうございます。
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